<金星大気中にホスフィンを検出>

金星大気中にホスフィンを検出


 金星上空の雲からホスフィン(リン化水素)と呼ばれる単純なリン化合物が発見された。有機物が分解して生成される物質である事から、生命起源ガスの一種とも言えるが、詳しい事はわかっていない。木星にもホスフィンが発見されているが、無機質な生成と結論付けられている。金星は木星に比べて温度や気圧が低いので、高温高圧が原因でホスフィンが生成されているとは考えにくいようだ。果たして金星のホスフィンは生命起源物質なのだろうか。


 →金星に生命の痕跡か 微生物が作るガス、大気から検出
 →金星
 →ホスフィン

 金星高層大気圏にはオゾン層が発見されたり、水蒸気を含んだ大気が発見されるなど、温度が低い高層大気圏が地球大気に似ているので、微生物のような単純な生命が存在するのではないかと言われているが、炭素、窒素、リン、水素、酸素などからなる生命起源物質のような有機高分子が発見されておらず、ホスフィンは生命起源物質としては非常に単純なリンと水素の化合物なので、確定的な事は言えないようである。むしろ、彗星の方が複雑な炭化水素や有機物が数多く発見されている。

 →彗星

 金星大気は探査機を投入した直接的な精密観測がおこなわれていないので、高層大気圏に気球や飛行船を飛ばして観測をおこなう計画が立てられているようだが、金星大気の具体的な調査がおこなわれるまでは、微生物などの生命存在の有無に関して確定的な事は言えないだろうと思う。



                                   <NOBUAKI>


 <追記>

 地球には海があるが、仮に海が干し上がったとしても、海水の何倍もの水が岩盤に染み込んでいるので、何十億年に渡って岩盤に含まれた地下水の形で残り続け、岩盤中の水が無くなる事は無い。水を含んだ岩盤中には微生物が生息しているので、地下に生存している生命が死滅するわけでもない。

 火星の海が干し上がった時も同じだったはずである。海水が蒸発して失われても、岩盤中には海水の何倍もの水が染み込んだまま残るので、46億年が過ぎても、地下には大量の水があると考えられる。火星の地下に大量の氷があると考えられているのは、海があったのならば、岩盤中に大量の地下水が残るからである。

 過去に金星に海があったのであれば、同じ事が言える。金星の海が干し上がっても、海水の何倍もの水が岩盤中に染み込んだ形で残るので、46億年が経過した現在でも、金星の地下には大量の水が残っているはずである。地下に水があれば、高温に耐える微生物が生存している可能性が出て来る。地球の地下12kmでも200℃の熱水に耐える微生物が発見されているから、金星の地下深くに熱水と微生物が存在しても不思議では無いが、金星の高層大気にオゾン層や水蒸気が発見されたと言っても、金星に海があった証拠が見つかったわけではない。

 金星の岩盤中に大量の水があるのであれば、マグマの上昇が原因の火山活動が金星全体で活発なはずだが、金星には火山が一つしか見つかっていない。岩盤中に大量の水が残っているのに火山が一つしかないのは説明が難しいだろうと思う。過去に火山活動が活発だった地形が数多く発見されているので、岩盤が大量の水を含んでいる可能性はあるが、海があった証拠となる海岸線、湖、河川などの地形は発見されていない。

 本当に金星に微生物が存在するのであれば、岩盤の地下深くに熱水の層があって、そこに微生物が生存していると考えるしかないが、金星には海があった証拠となる地形が発見されていないので、可能性としては低いだろうと思われる。



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