<太陽系は人工物なのか>

太陽系は人工物なのか


 SF小説やSF映画では、しばしば恒星や惑星が人工物であるものが登場する。遠くの恒星を公転する惑星系に関して詳しい観測結果が判明した現在でも、太陽系のような惑星系は発見されていないが、果たして太陽系は自然に出来たものだろうか。それとも人工的な操作が加わらなければ太陽系のような惑星系は不可能なのだろうか。

 太陽系が人工物だと断定出来る証拠はどこにもないし、人工物だと信じているわけでもないが、太陽系には自然現象では説明出来ない特徴がいくつもあるのが、昨今の系外惑星観測でわかって来たようだ。

 太陽系が自然に出来た惑星系ならば、太陽の自転軸は80度ぐらい傾いていなければならないことになる。膠着円盤が出来た時の重力で、太陽の自転軸が倒れてしまうからである。

 ところが、太陽の自転軸は7.25度しか傾いておらず、比較的惑星の軌道が恒星に近い惑星系で同じような例は発見されていない。恒星の自転軸が倒れていない惑星系は、惑星が天王星軌道よりも遠いものが多いからである。

 それでは太陽は特殊な星なのだろうか。太陽と類似した恒星には、自転軸の近くで大規模なフレア爆発を繰り返しているものが多い。太陽は自転軸ではなく、赤道近くで小規模なフレア爆発が起こるが、この違いは何なのだろうか。

 太陽が本当は80度傾いて自転していると考えてみると、フレア爆発の位置は他の恒星と同じになる。太陽は内部に別の恒星を飲み込んでいる星なのだろうか。別の恒星が激しいフレア爆発を起こしても、外側の太陽が爆発を弱めているので、小規模なフレア爆発しか起こらないのだろうか。

 地球はどうだろうか。地球ぐらいの軌道を公転している系外惑星は、その多くが木星ぐらいの大きさの巨大ガス惑星である。地球も本当は巨大ガス惑星なのだとしたら、月が異常に大きい理由は簡単に説明出来るし、月が木星衛星のイオに似ている理由も説明出来る。

 それでは、なぜ地球は木星と違うのだろうか。木星ぐらいの大きさの惑星から、ガスや氷を取り除き、その上を岩石の表層で埋めたのが地球だとしたら、確かに説明出来ないこともない。

 木星の中心部が地球内部に埋まっているのであれば、自転が高速な理由、磁場を持っている理由、マントル対流が起こる理由など、説明出来るものは数多くある。地球の自転傾斜角が土星に近い理由もである。

 巨大ガス惑星のすぐ内側の軌道に岩石質惑星があるのは太陽系だけである。系外惑星では巨大ガス惑星の内側にも巨大ガス惑星が出来る例が多く、太陽系のような例は発見されていない。

 太陽系が膠着円盤から出来た惑星系だとしたら、微惑星の軌道は細長い楕円から始まり、衝突によって慣らされて、現在のような円軌道に近い楕円軌道に変わったと考えられるので、太陽から遠い物質も、近い物質も、微惑星の衝突で惑星に運ばれ、内側にも外側にも巨大ガス惑星が出来るはずなのである。

 実際、ほとんどの系外惑星では、内側にも外側にも巨大ガス惑星が公転している例が多い。太陽系のように、内側が岩石質惑星だけで、外側は巨大ガス惑星だけしか公転していない例は発見されていないのである。

 もちろん、太陽系が自然現象で出来た惑星系で無いのであれば、誰が作ったのかという問題が出て来る。神や宇宙人が作ったもので無いのであれば、遠い昔に人類が開発して、現在の太陽系を形作ったと考えるしかない。

 しかし、それが事実だとしたら、太陽系は人類が誕生する以前は全く別の惑星系で、恒星が80度傾いて自転し、惑星は巨大ガス惑星ばかりで、フレア爆発が頻繁に起こって、生命が棲める惑星系では無かったことになる。

 それが真実であれば、人類は遠い星からやって来て、太陽系を開発して植民したのであり、地球上に残っているのは、他の星から運んで来た岩石ばかりという結論になる。

 こういう短絡した論理展開をするのは楽しいが、現実問題として太陽系が人工物という可能性はほとんど無いだろうと思う。太陽系が人工物であれば、我々の常識は全て過去の壮大な宇宙開拓時代を忘れさせる為に洗脳された結果であり、高度な文明を忘れて退化したのが現代文明だということになる。

 少なくとも、それが真実であれば、地球上には過去の壮大な宇宙文明を継承した機械が数多く残っているはずで、今でも使える機械があるはずだが、そういう機械があるのならば、太陽活動をコントロールしたり、地球軌道をコントロール出来るはずであり、現在の環境問題は全て解決出来るはずなのである。

 馬鹿げた話と思われるだろうが、米国が過去に有能な人物を大勢洗脳して潰している事件を知った後で起こっている常識を疑う物理現象が続いている現在では、この世界の一から十まで全てが疑わしく思えて来る。

 我々は本当は何なのだろうか。過去の歴史を知らない文明人なのだろうか。ある日、突然、人類そっくりの宇宙人がやって来て、「あなた達は騙されている。太陽系は人工物だ。自然現象で出来たものではない。あなた達の祖先と私達の祖先は同じ人類だ。」と言って、地球上にある機械を動かして、太陽活動を変えたり、地球軌道を変えて、環境問題を解決したら、素直に信じられるだろうか。

 この問題は結論が出ないだろうが、太陽系に関する常識は疑った方が良いようである。少なくとも、地球上で猿から人へ進化して人類が誕生した歴史がある以上、それ以前の過去と、それ以降の未来がタイムパラドックスを起こしているのは理由があるのかもしれない。

 <追記>

 SF小説やSF映画には地球のような惑星が太陽系の中にもう一つあるという話があるが、同じ黄道面を公転している惑星という設定しかないようだ。しかし、系外惑星の例を見ると恒星の自転軸に対して極軌道を公転している惑星が多いようで、太陽系にも極軌道を公転する別の地球や惑星があるという話があっても良いと思うが、そういう話を見たことがない。

 もし、地球に酷似した惑星が太陽系内で極軌道を公転しているのだとすれば、それが本物の地球で、黄道面を公転している惑星は全て人工的に作られたものという説明が出来るが、そんなことがあるだろうか。

 どうも系外惑星に合わせて考えていると、太陽系というのは人工か、タイムパラドックスのような特殊な物理現象が起こっていないと存在し得ない惑星系のように思えて来る。



                                   <NOBUAKI>