<福島第一原発はチャイナ・シンドロームか>

福島第一原発はチャイナ・シンドロームか


 福島第一原発がメルトダウンを起こした事実が明らかになったが、報道されている内容から考えて、圧力容器内に核燃料物質が残っている可能性は少ないように思う。それどころか、超高温に達した核燃料物質は圧力容器も格納容器も溶かして原子炉建屋の地下に潜り込んでいる可能性がある。







 →海底の土、濃度数百倍=セシウムなど検出—文科省
 →福島第1原発:1号機と2号機の格納容器に穴の可能性
 →福島原発 図説集
 →福島第1原発:2、3号機も大半溶融 損傷3月13日から
 →3号機の不安定さ続く 温度上昇・窒素ガス注入できず
 →福島第1原発:空だき状態10時間以上 燃料の溶融速く
 →1号機、津波の5時間半後には燃料溶融 東電解析で判明(1/2ページ)
 →1号機、津波の5時間半後には燃料溶融 東電解析で判明(2/2ページ)
 →震災翌朝、全燃料落下=1号機炉心溶融、東電解析—ベント「遅いか言えず」
 →福島第1原発:1号機炉心溶融 地震の16時間後
 →1号機建屋たまり水3千トン 冠水計画、事実上断念
 →福島第1原発:1号機で最高の2000ミリシーベルト計測
 →1号機建屋地下に大量汚染水=原子炉格納容器から漏出—福島第1

 →炉心溶融(メルトダウン)

 福島第一原発事故の報道は重要な問題を後から報道するので信頼性が低い。圧力容器内で炉心溶融が起こり、溶けた核燃料物質が圧力容器の底を溶かして格納容器内に落下するまでには、事故が起こってから、それほど時間がかかっていないはずである。

 格納容器内に落下した核燃料物質が溜まっている水を沸騰させ、格納容器内の圧力が上がって水蒸気爆発を起こした可能性が高いとすると、その後、圧力容器にも、格納容器にも冷却水が溜まっていないのが事実だとすれば、超高温に達した核燃料物質は格納容器の底も熱で溶かし、コンクリートまで溶かして穴を開け、地下に潜り込むチャイナ・シンドロームと呼ばれる状態に陥っている可能性がある。

 注水した大量の水が原子炉建屋の地下で見つかっている事実からも、チャイナ・シンドロームに至っている可能性は少なくない。炉心が完全に溶けて、圧力容器も格納容器も溶かして地下に潜り込んだのだとすると、制御不能な放射能放出の暴走が起こる危険が出て来る。

 もし、チャイナ・シンドロームが現実に起こっているのだとすれば、暴走を続ける核燃料物質を地下から掘り出して回収するという非常に危険な作業をおこなわなければならないが、現在の技術で、それは可能なのだろうか。

 チェルノブイリ原発事故ではチャイナ・シンドロームを恐れて、原子炉の地下に穴を掘っていたそうだが、鉛やスズを大量に散布し、液体窒素で炉心を冷却するなどの対策が功を奏して、最悪のチャイナ・シンドロームは回避出来ている。

 福島第一原発事故の実態は、どうなのだろうか。チャイナ・シンドロームにまで達しているのだとすれば、時間を置くほど危険性が増すのは疑いない。

 炉心本体が圧力容器も格納容器も溶かして原子炉建屋の地下室に落ち込んでいるとすれば、地下室に溜まっている水でかろうじて冷却されている状態なのかもしれない。そうだとすれば、核燃料物質がどこにあるかが明確になるまでは水抜き作業は慎重にならざるを得ないだろう。

 全炉心溶融で落下した核燃料物質がどこにあるかが明白でないのに、当て推量で圧力容器内にあるとか、格納容器にも落下したかもしれないとか、そういう報道をおこなっている東京電力、政府、マスコミは真相隠しをおこなっているのではないだろうか。

 最悪のチャイナ・シンドロームが起こっているのならば、速やかに認めるべきだし、メルトダウンで溶け出した炉心の核燃料物質が現在、どこにあるのかを確認する必要があるだろう。



                                   <NOBUAKI>