<福島第一原発事故はどうなっているのか>

福島第一原発事故はどうなっているのか


 マスコミが詳細な報道をしないのでわからないが、福島第一原発は一次冷却系が破損して高濃度の放射性物質を含んだ一次冷却水が直接海に流れ込む最悪の事態になっているようだ。

 →福島第一原子力発電所事故

 福島第一原発の原子炉は穴が開いたバケツである。大量の冷却水を送り込んでも、高濃度放射能を含んだ冷却水が外部に漏れ出して深刻な海洋汚染を引き起こしている。このまま水を注いで原子炉冷却を続ければ、大量の放射能廃液が溜まって捨て場が無くなるのは間違いない。

 しかし、冷却をやめれば原子炉が空焚き状態になって炉心溶融と暴走爆発を引き起こしてチェルノブイリ原発事故の二の舞になりかねない。チェルノブイリ原発事故と同等の方法を使うとしても、核反応を止める為に鉛を注入したり、冷却水を一旦抜いてから液体窒素を投入しなければならないが、配管が複雑な原子炉圧力容器に、この方法がうまく使えるのだろうか。

 このまま高濃度放射能を含んだ一次冷却水の流失が続く中で大量の冷却水を注入し、原子炉冷却を継続して原子炉が安定するまで待つしかないのだろうが、その間に大量の高濃度放射能廃液が蓄積する結果になるだろう。それは最終的には何万トンだろうか、それとも何億トンなのだろうか。

 福島第一原発事故対策に7兆円以上の経費がかかるという試算があるのも、放射能処理にかかる費用が莫大だからだろうが、不採算であるだけでなく、とんでもないお荷物を背負わされた形である。

 防衛費を超える金額が福島第一原発事故対策費用に消えるわけである。その皺寄せはどこに行くのだろうか。原発事故対策の為に予算が削減され、経費の切り詰めがおこなわれるのでは国民の納得は得られないだろう。莫大な損害額を残して福島第一原発は終わろうとしているようだ。

 もっとも、冷却水を使わずに安全に原子炉を停止させる方法が他にもあるのかもしれない。高度な原子力技術を持つ企業に打開策を依頼するしかないのだろう。現在、試算されている対策費用も、場合によっては10分の1や100分の1で済む方法があるかもしれない。具体的な解決策が見つかれば良いのだが。



                                   <NOBUAKI>