<太陽系は2つ重なっているか>

太陽系は2つ重なっているか


 太陽系の惑星が土星までしか発見されていなかった頃は、太陽系の惑星系と衛星系の物理法則はうまく適合出来ていたのだが、天王星と海王星が発見されると、惑星と衛星で法則に違いがあるのが明らかになって来た。

 木星や土星の衛星には誰でも気がつく法則性がある。惑星に近い順に見ていくと、最大衛星の内側に同じ大きさの小さな衛星が2個並び、最大衛星の外側には、小さな衛星が1個並ぶという法則性である。

 これを惑星にあてはめて考えてみると、最大惑星の木星の内側に金星と地球がほぼ同じ大きさで並び、その外側に小さな火星があって、木星の外側には、やや小さな惑星である土星があるなど、この法則が適用出来るものになっている。

 ところが、天王星と海王星には、この法則が適用出来ない。天王星と海王星を含めた法則性を考えると、金星と地球がほぼ同じ大きさであるのは問題なく、木星と土星は天王星よりも小さな惑星でなければならないが、ほぼ同じ大きさになり、その外側に天王星と海王星が並ぶという、同じ大きさの惑星が小さい順に2個ずつ、3列で並ぶ形にならなければならない。

 実際、天王星の衛星であるミランダ、アリエルとウンブリエル、チタニアとオベロンは、内側から小さい順にほぼ同じ大きさの衛星が1個、2個、2個と並び、この法則性が見られる。海王星の最大衛星はトリトンだが、これは捕獲されたものらしく、衛星の法則性は見られない。

 →天王星の衛星と環

 太陽系が出来た時には、内側から外側に向かって、小さな順に2個ずつ惑星が出来たと考えれば、天王星と海王星がほぼ同じ大きさであるのは説明がつく。ところが、木星が出来てから他の惑星が出来たとすると、土星の外側には小さな惑星がたくさんあるだけで、大型惑星は出来ないはずなのである。また、大型惑星が4個出来るとすれば、木星と土星はほぼ同じ大きさになり、天王星と海王星は、それ以上に大きな惑星でなければならないはずである。

 太陽系が出来た時には、紫外線星と呼ばれる特殊な恒星が近くにあって、太陽系内のガスを吹き飛ばした結果、大量のガスが失われて、大型惑星の成長を止めたと考えられているが、他の恒星を公転する惑星系は小さい順に2個ずつ大きさが異なる惑星が並ぶか、最大の惑星が出来た後にやや小さな惑星が1個出来て、その後には小さな惑星ばかりが並ぶのが多いようである。そういう意味では太陽系は性質が異なる2つの惑星系が重なった特殊な惑星系なのかもしれない。

 太陽系は2回作り直されたという異説が出て来るのも、こういう法則性の異常がある為だが、今では、太陽系は1度だけ生まれて現在の形になったと考えられている。

 土星の内側と外側で法則が違うのかと言えば、他の恒星にある惑星系には太陽系よりもずっと大きなものが多数あるが、太陽系のように法則性に異常がある惑星系は、まだ発見されていないようである。

 「悪い事が重なる。」とか、「偶然とは思えない。」と言われる出来事が起こるのは、複数の現象が重なる法則性を持つ太陽系内だけなのかもしれない。文明を持つまでに進化した知的生命が存在する地球があるのも、この法則のおかげなのかもしれない。

 地球以外に文明を持つ星が発見出来ないでいるのは、この法則が起こるのが珍しい為かもしれないが、宇宙のどこかに同じ惑星系が必ずあるのではないかと思う。



                                   <NOBUAKI>