<社保庁年金不正とデータ消失>

社保庁年金不正とデータ消失


 年金未納者問題が大きく報道された後、社会保険庁の年金使い込み事件が発覚し、その後で起こったのが年金支払いデータの消失事件である。年金受給者に使い込みのツケを負担させる為に仕組まれた印象を受けるのは誰でも同じだろう。だが、これほど露骨な詐欺行為をしなければならないほど年金資金は切迫しているのだろうか。その実態は報道されていない。

 当事者の立場で考えれば、その行動から相手の犯罪を見抜くことが出来ると言われるが、社会保険庁の場合、データ消失が捏造されたものであるならば、使い込みの実態が想像出来るはずである。

 仮に、使い込みの金額がごく僅かであるならば、データ消失事件をでっち上げてまで年金の支払いを減らす必要はなかっただろうと思う。

 しかし、使い込みの金額が非常に大きい場合は、データ消失という捏造をして、年金の支払いを踏み倒さなければならない事態になることは容易に想像がつく。

 社会保険庁の使い込みが明らかになった時は、当時のマスコミは使い込まれた金額はごく僅かであり、年金には影響が出ないという報道をおこなった。ところが、その後にデータ消失という、本来はありえない事件が社会保険庁で起こっているのである。意図的に未納者を作り上げて年金の支払いを減らそうとしたと考えないと説明出来ない。

 多くの識者が指摘しているように、社会保険庁が使い込んだ金額は莫大な額に上り、回収不可能になっているのが実態ではないかと思われる。

 それが発表されると暴動が起こる危険がある為、政府もマスコミも隠さざるを得なかったのではないだろうか。そして、使い込みの穴埋めの為にデータを意図的に改竄して、年金の支払いを減らし、受給者の抗議は無視するように指導した人物がいるのは間違いないのである。

 年金データ消失事件で消滅した年金の支払い金額の総計を計算すれば、社会保険庁が使い込んだ金額の実態が予測出来ると思うが、国家予算で穴埋め出来る金額を超えていたとしか考えようがない。

 これが真実ならば、豊田商事事件よりも悲惨な結果になりかねないだろうと思う。真相の報道を遅らせて、その間に赤字分を解消すべく仕組まれた年金データ消失事件だったのではないだろうか。

 今から考えると、年金未納問題がマスコミで喧伝されたのも、使い込み金額が大き過ぎて行き詰った社会保険庁が仕組んだ窮余の一策だったのではないかと思う。

 政府は悪い知らせをなかなか出して来ないものである。少しずつ小出しにして国民に悟らせるような報道を始めるだろう。国民を少しずつ慣らしてから、最悪の結果を納得させようとするはずである。それは社会保険庁が解散した後になるだろうと思う。

 同じような例は過去に林野庁でも起こっている。放漫経営で赤字を増やし、首が回らなくなってから、最後は税金で負債を払ってくれと国に泣きついている。こういう体質はどの省庁にもあるらしい。

 社会保険庁の使い込みの実態が明らかになる頃まで、政府の財政改革に対する国民の信頼は続くだろうか。疑問に思う。



                                   <NOBUAKI>