<予測されていた巨大地震活動期>

予測されていた巨大地震活動期


 阪神大震災やスマトラ津波は必ずしも予測不可能だったわけではない。すでに、海外の知名度が高い地震学者によって指摘され、科学番組まで放送されていたにも関わらず、その後、地震が発生するまで何も対応を取らなかった結果の人災である。

 私がスマトラで非常に大きな津波が起こる危険があることを知ったのは、まだ阪神大震災が起こる以前のことで、NHKの教育テレビで放送されていた世界の科学者が予測する地球活動期に関しての海外番組を見ていた時だった。

 この番組では、欧米の地震学者がスマトラで過去に何度も数百年単位で巨大津波がスリランカに押し寄せて被害が出ている事実を指摘しつつ、近いうちに再び巨大津波が発生する可能性が高いにも関わらず、津波警報装置も地震観測網も何も無い状況は当局の対応の甘さであることに言及していたわけである。それから十数年経って、実際にスマトラ津波が起こり、22万人を超える人命が失われた。まさしく人災だったわけである。

 同じ番組で、日本が巨大地震の活動期に入ることも指摘しており、それから数年後に阪神大震災が起こり、さらに新潟県中越地震、福岡西方沖地震、能登半島地震と巨大地震が相次いでいる。これも十分な対応が取られることなく、大勢の犠牲者を出し、東海地震や中南海地震の危険に関しても、当局は地震は予測不可能という、責任逃れを現在も繰り返している。

 実は、この番組では数百年から数千年周期で起こる非常に大きな地震ばかりを特集していたのだが、その中に北アメリカ大地震というのがある。これはコロンブスがアメリカ大陸を発見する以前から何度も起こっている超巨大地震であり、それが起こる可能性にも番組で言及されている。

 このように、巨大地震の活動期に関してはあらかじめわかっていることが多く、世界中の地震学者の間で知られているものなのだが、その発生時期となると、政府が干渉するので曖昧にされることが多いのである。

 番組ではスマトラ津波や日本の東海・中南海地震のような巨大地震活動期、北アメリカ大地震などだけでなく、他の地域での巨大地震の発生についても言及していたようだが、こういう巨大地震をテーマにした海外番組は最近はすっかり影を潜めてしまっている。

 こういう科学番組は海外では放送が続いているのだろうが、NHKでは放送されなくなっているだけだろうと思う。理由は、やはり、政府が干渉しているのではないかと思われる。

 こういう番組を見た後で、実際に地震学者が指摘していた場所で巨大地震が起こり、対応が何もおこなわれていなかったことが露呈するのは、何とも空しい限りである。地震が起こった後でないと対応が取られないのは、日本だけではなく、世界中、どこでも同じようだ。



                                   <NOBUAKI>